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福崎町古民家再生プロジェクト(6)

古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース
愛車の奥に見えているのがリノベ中の古民家です

さて、お盆が明けて初の現場確認です。この日は、現場に通い始めておそらく過去最高の暑さと思われ、夏季休暇明けのなまった体にはきつかったのですが、打合せをこなしてきました。

 


古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース

ようやくハシゴが設置されたので、さっそく2階に上がってみました。日射による屋根からの熱はとても大きいので、当然断熱材を仕込みますが、その場合、現在見えている羽目板をふさぐ必要があるため、写真のように細い木を使って下地を組んでいきます。新しいので白い色をしており、分かりやすいですね。

ほとんどの場合、この上からボードを貼り、ビニルクロスで仕上げるようですが、この現場では、新たに羽目板を貼り、元の風合いに近い空間を再現することを目指します。

天井面に一枚一枚、板を貼るのは大変な作業ですが、やはり合掌屋根の空間を引き立てるのには重要な部分です。


古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース

外壁の下地も進んでいます。

この建物では、外壁の下半分を下見板張りという工法で幅広の木を横向きに貼り、さらに黒い色に染めます。

上半分は、元の建物と同じように漆喰を塗り込みます。写真では、上半分が白い透湿防水シートが見えていますが、工法は伝統的な木ずりという下地を採用しており、ひび割れが起こりにくく、吸放湿性が高い工法となります。

内装と共に、仕上げ作業までには、まだ時間がかかりますが、いまから待ち遠しいです。


古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース

サッシがはまり、下地の合板や石膏ボードが貼られていくと、おぼろげながらも空間ができてきますので、各部屋の実際の部屋の大きさや位置関係がつかめてきます。

膨大な作業量ですが、大工さんたちが急ピッチで進めてくれています。

 

古民家では、低い位置に梁が渡されていることが多く、この建物もまさにそうなのですが、無理に構造体に変更を加えるのではなく、現状の高さに合わせてサッシの高さを決めています。単に明るくモダンな空間をつくるのであれば、窓は大きく、シンプルな形としますが、和モダンの空間であれば、窓はあえて小さめとし、設置する位置を工夫したり、格子をはめるなどした方が、より情緒のある空間となります。そのようなことを考えながら設計できる古民家リノベーションはやはり楽しいです。


古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース

敷地は工事車両でいっぱいになりますね。

蔵の方も順調に工事が進んでいます。母屋より規模も小さく、形もシンプルですが、注意を要する部分は共通しているので大工さんも気を抜けません。順調に進んでいました。


古民家再生 建築家 リノベーション まちづくり プロデュース 福崎町

現場に行く前にお昼ご飯を食べようと、「もちむぎのやかた」というところへ。月曜日が定休日とあったので(今日は火曜日)、もちむぎ麺をいただこうとしたのですが、お休みでした。

民俗学者、柳田国男の生誕地ということで、河童などの妖怪を模したオブジェが至る所にある町ですが、こちらの店の前のベンチにも。隣には、NIPPONIA播磨福崎という古民家を改修したホテルがあり、こちらでランチが食べれたらと思い、寄ってみると、ランチは週末のみ営業ということで食べれず。

 

地方のインバウンドについてなにかと話題になる昨今ですが、このような小さなホテルがひとつふたつではなく、もっとたくさん出来て需要にこたえられるようになれば良いなと思いました。

特に富裕層を相手にするとなると、余分に客室数を確保したうえで、高い料金をいただくということが必要になります。行動パターンとしては、当然のことながら、まず泊るところを確保し、そのうえでおいしい料理ですね。


リノベ後の写真はこちらから!

古民家の再生や移築には、専門的な知識、ノウハウが必要となります。宿泊施設などに利用したい方などのために、企画プロデュースからお手伝いいたしますので、お気軽にご相談ください。