リフォームアカデミーをはじめた理由


講師 平賀敬一郎

私はこれまで建築設計の仕事に従事してきました。しかし、最初に建築設計事務所に就職してからずっと疑問に思っていたことがありました。それは次のようなことです。なぜ設計事務所はこんなに夜遅くまで仕事をしているのだろうか? 「業務量が多いから」、「案件が多いから」。たしかにそうです。まわりを見れば同業者や工務店の現場監督も毎日深夜まで残業で激務です。しかし、世の中にはとても忙しい業種なのにそれほど残業もなく週休二日制が確立されている会社や業界があります。そして、そういった会社ほど業績も将来への見通しも良い。なにが違うのか? それが分からないと本当にこの疑問への答えが見つかったことにはなりません。この問いかけが私のコンサルティングの原点です。もちろん当時は“働き方改革”などという言葉もありません。ただ漠然と、おかしいと感じていただけです。

 

この業界もたしかに進歩はしています。最初に就職した当時は製図にCADが実用として使われ始めた過渡期であり、まだ手書きの人もいました。今そのような人はいません。構造計算も同様で今はすべてソフトで計算します。いつの間にか仕事に時間を要しなくなっています。以前なら1週間予定していた作業が今は2日もあれば出来てしまいます。知らない間に余剰の時間が生まれているのです。

そこでまた最初の疑問です。今度は自分自身ではなく社会への疑問です。なぜ世の中から非効率的な業務が減らないのか? 今なら分かることがたくさんあります。

 

アリバイ業務、見せかけだけの標語、甘い見通しが招く出戻り業務、こういったすべてが会社を後退させます。これが起こる原因は明白です。

教育に力を入れてこなかったから。

教育とは営業スキルだけ磨けばよいと言う訳ではありません。結局のところ、お客様がどこを見ているかを理解し、社員がそれに見合うだけの価値を身に付けなければなりません。その価値とは、リフォーム会社なら設計力・提案力です。この力の不足は、これまであまり表面化しなかったかもしれませんが、今は相見積りで同じ机の上に他社の図面と一緒に並べられる時代です。そうなると、お客様は建築の素人だけれども良い図面・悪い図面、良いプラン・悪いプランというのが一目瞭然なのです。人柄や値引きだけでは勝てない時代になりました。

 

次のステップに進むためのビジョンを描いて下さい。逆に言えば、先のビジョンが描けなければ次のステップに進むためにすべきことが分からない。この状況・段階にあるリフォーム会社様は多いのです。例えば、10年20年かけて社員を増やし、営業所を増設し、有資格者が増えるという、ある程度成長路線でやってきたけれども現在、そして未来に不安を感じるリフォーム会社様などです。私たちはそんな経営者様のお力になります。

 

私たちのコンサルティングは、単にセミナーをやって終わりではありません。社員の方々に参加いただく設計研修、新人教育、業務改善、すべて実際の能力・知識を高めるためのプログラムを用意しています。ぜひ一度ご相談ください。

 

株式会社平賀敬一郎建築研究所

代表取締役社長 平賀敬一郎