シンプルながらも堂々とした3階建て。
前面道路の幅がそれほど広くないので、この写真のように見上げることは実際にはあまりなく、目線の高さとなる1階部分のみ外壁は火山灰を使用した左官仕上としている。
2・3階は頻繁に塗り替える必要のない高耐候性のガルバリウム鋼板を使用。むやみに豪華に見せることよりもメンテナンスの容易さ、コストパフォーマンスの高さで選ばれた。
このように、シンプルな形態とすることは施工のしやすさにつながるのでローコストで住宅を建てる際に有効。
塀などの外構は最小限としていますが、窓は必要な箇所に防犯ガラスを採用しているのでセキュリティは万全です。
ちょうど良い窓のサイズと数。
あまりにも大きすぎると近隣の方とお互い気になってしまいます。
玄関まわりなど、外部の照明は人感センサー付きなので、車で帰っても徒歩で帰ってもいつも足元を明るく照らして温かく出迎えてくれる。
高度斜線という規制があるため、屋根が途中で折れ曲がる“山折れ”という形状となっています。
北側のお隣さんにじゅうぶんな採光を確保するための規制です。
屋根も高耐候性のガルバリウム鋼板としています。ハゼ折りという線状のつなぎ目の処理がリズミカルな表情を生み出す。
格子から漏れる光が美しい。
庇の底面は木目調のシートで仕上げられ、すっきりとした和モダンのテイストに仕上がっている。
格子は、視界と採光を調整し、「透けつつ閉じる」ことが可能となる。お隣さんとの距離が近い場合などはぜひとも検討して見ると良いでしょう。
20帖近い広さを持つLDK。
折り上げ天井でさらに広々とした印象に。
小さな双子のお子さんが勉強するための勉強コーナーを設置。
ランドセルを掛けるためのフックも設置予定。
フローリングは幅広オークの突板としています。いくつもショールームを見て決めたこだわりの床です。
勉強コーナーの子供たちの様子を見ながら料理が出来る対面式キッチン。
右手奥の入り口から家事室へアクセスできる。
見た目には分からないが、キッチン横の壁面は下地にシート状のマグネットを仕込んでおり、メモや連絡事項などを貼り付けることができる。
奥様こだわりの対面式キッチン。クリナップのステディアを採用。
セラミックの天板は傷つきにくく、モダンで高級感のある仕様。
照明はダウンライトをベースに構成しており、ダイニングやリビングといった各スペースごとに配線を分けているので、必要に応じて入り切りできます。
もちろん調光器も付けているので気分によって明るさを変えることができます。
例えば映画を観る時などに、ソファの後ろの照明だけを照度を落として点けておくなどです。
共働きのご夫婦にとっては必須ともいえる家事室。
この空間があるのとないのでは家事の効率がまったく変わります。
時間を有効に使って、子育てにじゅうぶん力を入れながら自分たちの生活も充実させたいですね。
天井からぶら下がっているのは物干し竿をかける金具。一気にたくさん干せて便利です。無機質なものでなく、家事が楽しくなるようなデザインを選びたいですね。
フチなしの琉球畳を敷き込んだ和室の応接間。
最近は応接間を省略する若い世代の方々も多いですが、やはりお子さんが将来結婚相手を連れてくるとか、お世話になった人を招くといった際には重宝します。
スペースが確保できるなら、つくる方向で検討することをおすすめします。
ご主人の書斎。
小さな空間ですがテレワーク対応とすべく、必要なデスクとPCなど仕事道具一式が置けるように計画されています。
可動棚もあるので書籍や仕事の資料もたくさん収納できます。
天井は他の部屋と少し雰囲気を変えるためシナ合板を採用。
子育て中は自分の時間を持つのがむずかしいですが、このように小さくても良いので自分だけの空間を持つことでずいぶんとプライベートが充実するのではないでしょうか。
奥様の書斎。
こちらもかなりミニマムな空間となっておりますが、しっかりとテレワークできる広さを確保しています。
奥様も忙しい家事の合間に、少し子供たちと離れて自分の作業をする必要もあるかと思います。
そういった際に自分専用の空間があると安心です。
廊下をちょっとしたギャラリーとして使いたい場合にはピクチャーレールを設置してみてはどうでしょうか。
写真右上、壁と天井の入隅部分に埋め込み式で設けています。
とてもスタイリッシュにまとまります。
子供たちの描いた絵とか、表彰状とか、楽しい空間になりそうです。
双子の子供たちにもそれぞれの部屋が用意されています。
収納もたっぷりでクローゼットと物入は分けられています。
男の子の方のアクセントクロスはブルー。
子供部屋の間の壁が将来不要になった時には撤去できるようにしています。
将来ご両親が介護が必要になった場合には、若夫婦がこの3階の部屋に移り、二世帯住宅となります。
長いスパンで考えて様々な使い方ができるよう、できるだけ大きなヴォリュームで家を建てることをおススメします。
じゅうぶんな大きさのフレームを確保すれば、内装や設備はその時のニーズに合わせて変更できます。この考え方を「スケルトンインフィル」と言います。
断熱は、屋根・外壁共にウレタンフォーム吹付としています。厚み90mmとたっぷりなので施主様がすばらしく断熱効果の高い家となりました。
デザインやプラン同様、高気密・高断熱・高品質を突き詰めることがとても大切だと考えいます。
立水栓も少しカッコいいものにしました。そして、これは“カッコいいだけでなく、玉砂利と周囲のコンクリートのレベルをそろえているので狭いスペースでもつまづかない。
既製品だと水を受ける器の部分の高さがあるので邪魔になってしまうんですね。少しの知恵で安く利便性の高い仕様を手に入れることができます。
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